ひとりごと

ウォーターハンマーにご注意

購入価格0円の車

エンジンの搭載方式の違いによる整備性

A112 ABARTH

VEMAC

ローテクとハイテク

Renaultと日産

156Selespeed

憧れの12気筒

ケミカル(添加剤)

自動車と環境問題

エンジンオイル

謎の液体

全日本GTレース

THEMA832

見積もりについて

Renault5TurboU

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ウォーターハンマーにご注意

 近年の異常気象により、大雨が降る事が多くなりました。大雨と言うより集中豪雨。昨年も東京近辺でありました。その時、何件かウォ−ターハンマーになったと言う話を聞きました。

 車に詳しくない方には、ウォーターハンマー??水のトンカチ??意味が解らないと思うのですが、まさに水のトンカチそのものです。エンジンは空気を吸いそれを圧縮し燃料を噴射し、プラグの点火で爆発し、その力でピストンを押し下げクランクシャフトによって回転出力になっています。その行程で、もし水が入ったらどうなるでしょうか?空気は圧縮されますが、水はほとんど圧縮されません。そうなんです。空気ではなく水が入ってしまって、圧縮行程でピストンが上昇した時に圧縮できずピストンが上がりきらないため、クランクの回転出力に負けてコンロッドやクランクが曲がってしまうという、恐ろしい事なのです。ウォーターハンマーを起こしてしまったエンジンは殆ど使い物になりません。

 運悪く水没してしまったら、絶対にエンジンをかけないで、プラグを外して水を抜いてください。そんなの当たり前だと思っているあなた、平地でも可能性はあります。ちょっとした水たまりでも起きたという話はたくさんあります。バンパーと同じぐらいの高さにエアークリーナーの吸い口がありますので、起きる可能性は高いです。また、多少水を吸ってエンジンがせき込んだ瞬間にふかすとよけい可能性は高くなります。

 エアークリーナーを改造している方は特に、吸い口が低くなっている可能性があります。雨の日は気を付けてください。

曲がってしまったコンロッド
右が曲がってしまったコンロッド
(2004.1.15.)

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購入価格0円の車

 当店のお客様の中には代車として使ったこともあるAXが、春に車検が切れ某N出版社のTという雑誌の編集部の方のところへとついで行き、代わりにLanciaデドラが来ました。といっても、当方の駐車場で半年眠っていましたが。

 前のAXも実は、もらった??車でしたが、デドラも購入価格ゼロ円です。取引先の修理屋さんが、解体費を浮かせる為に当方にくれました。

 外装に大きな傷はなかったものの、調子悪いとは聞いていましたが・・・!!修理屋さんがくれるぐらいの車、商売としては大赤字の車でした。

 車を解体すること自体気兼ねするので、自己満足にしかならないのですが、意地で直しました。まず、エンジンからの異音。これはウォーターポンプのがたで、交換となりました。当然一緒にタイベルとベアリングも交換しました。が、エンジンのふけが悪い。坂道で止まってしまう位。色々調べた結果、ポンプが詰まってしまっているみたいでした(ガソリン抜いたら腐っていました)。フィルター&ストレーナーと共に交換しました。これでやっと走れると思ったら、今度はエアコンが入らない。ガス抜けだと思ったらガスは入っている。ということで調べていったらヒューズ切れ。いやな予感が的中で、コンプレッサーのマグネットクラッチ交換となりました。

 そんなに古い設計でもないのに、シートポジションが昔のイタ車のまま。超、座高が高いんです。そんな事もあってクラッチのフィーリングが悪く、オーバーホール・・・3点部品交換となりました。

 車検もなかったので、税金、保険も当然かかりました。

 デドラという車、外観のせいもあって人気が無いのですが、お金がかかる車ということでも人気が無いみたいです。当方の会計士さんに車買いましたと報告した所「購入価格はいくらですか?」と聞かれ、「ゼロ円です」と言ったら「経費として落とせませんね!」と言われてしまい、「でも30万位の修理費かかってんですけど・・・!!」と言い返すと、「領収書あります?」「・・・!!」

 ま、こんな感じのかわいそうなデドラ君ですが、今はオイル漏れはしているものの、代車として頑張って働いてくれています。お客さんの反応も思ったより良いです。ただ、誰もが「左ハンのプリメーラ」と口にしないのは、私への気づかいでしょうか?

 教訓 「ただより高いものはない」

(2003.11.11.)

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エンジンの搭載方式の違いによる整備性

 フェラーリ348のタイベル交換していたときに、色々なことを思いました。

 フェラーリ8気筒同士でも、328と348ではエンジンの搭載方式が違います。同じミッドシップでも縦置き横置きの違いと、パイプフレームとモノコックフレームプラスサブメンバーの違いもあります。308QVのエンジンを載せているテーマ832はさらにFFという特殊性ももっています。この3台の整備性について思ったのでお話ししたいです。

 3台とも同じタイベル交換をしたとすると、どれが1番簡単だと思いますか?

 楽なのは348、328、832の順番です。しかし、色々な絡みがあって、実際の工賃の請求額は、下から、832、328、348となっています。832と328はほとんど変わりませんが、348は整備性は良いのですが基本的にエンジンを降ろさなくてはならず時間がかかってしまいますので、おのずと工賃も高くなってしまいます。ただ、やはり設計が多少新しい分、整備性は良いです。

 フェラーリのエンジンは、やはり高回転で回るように設計されているせいもあって、オイルシールが弱いです。オイル漏れしている車が多いので、タイベル交換時にそれも修理しなくてはなりません。そうなるとカムシャフトかもしくはプーリーを脱着しなくてはなりません。そうなってくると、エンジンを降ろしてしまった方が良いかもしれません(実際は苦労しながら降ろさずやってしまったこともあります)。

 エンジンを降ろすとなると、348、832、328の順番でやりやすいです。サブメンバーが付いているのと付いていないのではASSYで降ろせるかおろせないかで、やはり違います。

 同じ8気筒でも結構整備性は違うのはお解り頂けたでしょうか? 同じようなことが他の車でも言えてます。また逆に、テーマのようにNAの4気筒、ターボの4気筒、6気筒、8気筒と同じエンジンルームの中にかさの違うエンジンを押し込んでしまっている車もあります。

 こうなってくるとやはり、同じ車種でも工賃はバラバラになってしまっています。時間工賃で計算するとどのやり方が一番早く直せるかが課題になっています。ASSYで降ろして一気にやるか、それとも多少時間がかかっても降ろさずやるか、いつも迷っています。

 お客様の予算もありますし・・・・・。


348エンジンASSY
348 エンジンASSY
348はこうやって下ろします
348の場合、こうやって下ろします。
328タイベル交換中
328タイベル交換中
832タイベル交換中
832タイベル交換中(狭いので写真も撮りにくいです)

(2002.7.11.)

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A112 ABARTH

 アウトビアンキA112アバルト(通称ビアンキ)。今回、この車について語らしていただきます。

 国産車のディーラーから外車の輸入元に転職して、この車でかなり勉強させられました。この車が新車で売られていた当時、国産のスポーツカーはTwin Camが当たり前で、4バルブ化もされ始め、中には24Vなんてのもちらほら出てきていました。だから、いまさらOHVなんて・・・と馬鹿にしていました。

 ところが、試乗してみるとこれがびっくり。良く走るというか、乗っていてとても楽しい車でした。BMWでもアルピナとかがもてはやされていて、アバルトもそんな感じなんだろうと思っていましたが、力があると言うよりは楽しく走るために作られた車だということを痛感させられました。後にフェラーリやランボルギーニにも試乗ましたが、ビアンキに乗ったときの感動は味わえませんでした。この時にイタ車の素晴らしさにふれていたので今の自分があると思っています。

 修理のためにばらしていくと、これがまたびっくり。タペットカバーの上にキャブが付いているなど、不可能を可能にしてしまう造りをしています。また、タペット調整やディスビの調整で調子良くなる喜びも味わいさせていただきました。日本車は、データーどおり組み付ければ同じように回りますが、イタリア車は自分の表現したい調整をすればよりよくなると言うことも勉強させられました。たかが1000ccのOHVでしたが、日本車のDOHCより良く回るののではないかと錯覚させられました。

 今となっては程度の良い車は少なくなってきてしまいましたが、イタ車の楽しみを存分に味わえる車だと思います。

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VEMAC


VEMAC(ヴィーマック) イギリスで発表された日本のスポーツカー

 FJのシャーシやフォーミュラーニッポンへの参戦でレース界では有名な東京R&Dが開発したスポーツカーなのですが、悪式日本の法律と生産性の為、英国生産ということで英車となってしまっています。9月頃には日本に逆輸入され、衝突試験や、排ガスの認可を受けてナンバーを付けて走ることができると言うことです。

 この手の車で有名なのが、ロータスエリーゼですが、トミーカイラZZとも同じコンセプトを持った車です。ただ、さすが東京R&D、エンジンは縦置き、勿論、左右のドライブシャフトの長さは同じということで、トルクステアーはでないことでしょう。4輪ダブルウッシュボーンということで、アライメント変化が少なくキッチリとしたトラクションがかかることも想像できます。

 エンジンはHONDA製1800cc。多分、インテグラのエンジンだと思うのですが、残念なことにタイプR用ではないみたいです。それでもVTECなので、きっちり8000rpmまで回ることでしょう。

 デザインに関しては、ピンファリーナやザガートのデザインを見慣れた私の目にはなじめないものと言えますが、なんとなくノスタルジックカーみたいで、いいのかもしれません。逆に言えば、機能重視でデザインされたレースカーみたいでいいのかもしれません。

 早く発売されて、実際の走りを見てみたいものです。

URL http://www.vemaccars.com/

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ローテクとハイテク

 ここ2〜3年でイタリア車やフランス車もハイテク化が進み、色々変わってきました。156のセレスピードやGTVのスロットルバイワイヤー、166のトラクションコントロール等々、日本車に負けず劣らないシステムが導入されてきました。

 我々メカニックでさえよく解らないシステムも増えてきました。又それらのシステムを直す為には、専用のテスターがないと直らなかったりもします。そこがむづかしい所です。アルファは、新車を買うときに多少のお金をつい金すれば、保証期間が3年に増えるシステムを導入しています。だから今はまだ、その手のハイテクを修理する事はないのですが、今後それらの修理をしなくてはいけないと思うのですが、ディーラーの話では、ほとんどがアッセンブリー交換しなくては直らず、金銭的にお客様の負担が多くなることが想像されます。

 156のセレスピード。ミッションが入らないトラブルが多く出ているみたいです。電気的にも良くトラブルらしいです。しかし、ギアがかけるなど本体のトラブルも多く出ているみたいです。コンピューターはギア鳴りを関知できず、3回もチャレンジしてしまうそうです。人間だったら、音と振動で他のギアを選択すると思います。もしマニュアルミッションをローテクと呼ぶような事があったなら、セレスピードを本当にハイテクと呼べるのでしょうか?

 トラクションコントーロールにしても、166になってダブルウッシュボーンになりサスペンションストロークが少なくなった代償にしか思えないのですが。アルファのエンジンのいいところは、レスポンスが良く軽く回るというものなのでそれがスポイルされてしまうのは残念です。ダブルウッシュボーンでトラクションをかせぐのが本当のハイテクと言えるのではないかと私は思います。

 今後、この手の話が多く聞かれるようになると思いますが、メーカー、輸入元、ディーラーさん達がしっかりしてくれないとが、昔のように、よく壊れると言って客離れが始まってしまうと思います。ハイテクよりも信頼性を重視してもらいたいものです。

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Renaultと日産

 ルノーと日産が資本提携した。日産の経営が苦しくなりルノーが資本参加したのだけれども、意外な組み合わせにびっくりしている。日本でのルノーの販売台数をみると信じられないほどの出資額だ。ニュースで知ったことなのだけれども、ルノーはここ4〜5年で、赤字企業だったのが経営が黒字に転換していたのだ。いったい何が売れているのだろうか? 確かに乗るといい車だし使い勝手もいいのだけれどもデザインが今一だと思うのだけども。機能を重視するヨーロッパでは、売れているのだろうか? プジョーやルノーは、ピンファリーナのデザインを採用していて、日本人の好みに合うので売れているのだけど。

 そういえば、日産車が売れない理由もデザインが好まれないからではないでしょうか?どちらも同じような理由で伸び悩んでいるのではないかと思います。半年経った今、ツインゴとルーテシアとマーチのシャーシを共用する事が発表されました。これからどんどん増えていくことでしょう。ルノーのシャーシに日産のエンジンとATなんてどうなんでしょうか?信頼性が良くなり販売はふえるでしょう。

 私はスカイラインが好きで日産の動向が気になりますが、それ以上にルノーの日本輸入元に在籍していた事もあり、より多くの期待を持っています。確かに車は良い物が多いので、もっと多く売れると思います。日産の販売網をふるに使って日本でのシュアを伸ばしてもらいたいものです。ただ決して、オートザムのランチアやスズキのプジョー、ユーノスのシトロエンの様に短期間でやめることなく一生続けてもらいたいし、サービス面でも充実してもらいたいものです。2社の資本提携で今後の世界の自動車界がどう変わるかみつめていきたいと思います。

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156Selespeed

 初めに断っておかなければならないのは、私はまだセレスピードに乗ったことがありません。技術的な魅力はあるのですが、車全体の魅力がとぼしい為です。

 構造的には、15年も前に日産が造ったクラッチレスのM/Tや、いすずアスカのNAVI5の進化版とも言えるでしょう。M/Tを電気と油圧で動かしているシステムです。ただ、技術の進化とユーザーのニーズによりここまでの物ができたと思います。特に嬉しいことに、シフトダウウン時にダブルクラッチを使いエンジン回転数まで合わせてくれると言うではないですか! コントロールバイワイヤーの恩恵をもろに使っているところです。今のところ、トータルで考えると人間の手足の感覚とはとは、多少ずれがあるみたいですけど。

 私は、スポーツカーはM/Tだと思っています。確かにステアリング空手を離さなくていいのですから安全ですし、左足ブレーキだって使えてしまいます。でもシフトアップ、ダウンを楽しんでいる私には、楽しいことを機械にやらせるなんてもったいない。なにしろ、意味もなくシフトアップ時にダブルクラッチを踏んでしまうような運転をして楽しんでいるほどだからです。ハンドルだってパワステが付いていれば片手でもきれますし、半クラッチを使ってトルクの落ち込みをおさえることもできます。町中での渋滞でクラッチがしんどくても山道で楽しければ、許せてしまいます。

 一時期あれだけ騒がれた、NAVI5もいつのまにか消滅してしまいましたが、セレスピードも一時のはやりで終わらず進化して、トルコンATに代わるようになったらまた、違った意味で楽しい時代になるかもしれません。

 しかし、V6はQシステムのATということは、がっかりしました。理由は解りませんが、耐久性の問題なのでしょうか?あのトルクフルなエンジンこそセレスピードに合うと思うのですが。

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憧れの12気筒

 久しぶりにFerrariの12気筒に乗りました。車検と納車整備で入庫したのですが、やっぱりF355とかものすごく良い車に仕上がっているけれども、それとは違う迫力というか圧迫感みたいなものがあってもの凄くわくわくさせてくれるものを感じました。聞くところによると、600万円位からテスタが買える反面、最終型になると1300万もするという。512TRになると1500万、512Mなど2000万とか値段が付いているそうです。本当は、12気筒は、90度位のV型が動的バランスではベストだとおもうのですが、テスタの180度のVもなかなか味があって良いものだと思います。ただ、残念なことに、今回入庫した車はエアーポンプ付きの排ガスが組み込まれていて、音とレスポンスが今一だったのが残念です。エアーポンプを外してマフラーも抜けの良いものに変えれば良くはなると思うのですが。

 最近チャレンジレースの影響でFerrariをいじる人が増えてきたけれども、天下のFerrariでもやはり満足しないのはそれだけ走り込んでいるからなんでしょうか? 確かに、ちょっと乗っただけでもボデー剛性の低さやエンジンのレスポンスの足りない部分など色々感じてしまいますが、ただ、人と違った車に乗りたいとか、お金のかっかっているところを見せたいと思っているのでしたらやめて欲しいものです。12気筒のミッドシップのFerrariは、今後生産される予定が無いと言われているのですから。

 Ferrariを修理するときいつも感じるのですが、意外と整備性が良いのには感心します。縦型になってからの車でしたら、ベルト以外だったら、エンジンルームに余裕があるので簡単に手が入ります。もっともアルファのFFやアルピーヌのRRのぎっしりしたエンジンルームばかりを見ているせいかもしれませんが。後、部品の値段が安いのも助かります。オイルフィルター3000円フューエルフィルター2590円などとても新車で2000万もした車の部品の値段とは思えません。だからといって、買えるわけではありませんですが!


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ケミカル(添加剤)

 カーショップなどで最近は色々な添加剤が売られていますが、確かに良い物も増えてきていますが、そうでない物も多いと思います。目的に合った物を選ばないと逆効果になってしまいます。

 簡単に言いますと、ウインドーウォシャー液なんてものすごく種類が多く、どれでもいいと思われがちですが、わざわざフロントガラスにノンワイパー処理している人が、油膜取りを入れてみたりしているものです。

 別にケミカルを嫌っているのではなくて、ちゃんと整備している人には、良い物を勧めているし、自分でも使っています。ただ、大元も直さずケミカルに頼る人が増えてきているのも事実なのです。最終的に直らず、持ち込まれても手遅れの場合が多いのです。

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自動車と環境問題

 CO 4.5パーセント以下、HC 1200PPM以下・・・車検時に測定する排ガスの合格基準です。この数値は果たして何年前に決めたものなのでしょうか。環境問題が問われている今、こんな数値では許されないのではないでしょうか。この数値ははっきりいって、20年前の触媒無し・ハイカム入りの車でもキャブをちょっといじれば合格してしまうものです。

 だからといって、この数値を下げろということを言いたいわけではありません。そんな事を言ったら、自動車なんか乗らない方が良いに決まっていますし、趣味性の高イタリア車やフランス車なんか、もってのほかでしょう。そうではなくて、今ある環境の中で、精一杯努力してほしいのです。調子の悪い車の近くに立つと目が痛くなったり、鼻がツンときたりしませんか。

 そんな事の無いようにしましょう。無駄なアイドリングなどもってのほかです。 車の状態をベストに保つことからはじめましょう。

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エンジンオイル

 皆さんは、どこでオイル交換を、おこなっていますか? スタンド、カーショップ、一般の整備工場、ディラーのサービス工場、あるいは自分でおこなっているという方もいらっしゃるでしょう。その時どんなオイルを使っていますか? またどの粘度のものを使っていますか? エンジンオイルに関しては、ものすごく多くの銘柄と粘度があります。

 たとえば、ルノーの純正指定のエルフにしても、オーナーズマニュアルには20W50とか、15W50としか書いていません。本当は、20W50だったらコンペディション、15W50はコンペディションSTとなるわけです。

 イタリア車やフランス車に乗っている方は、純正指定のオイルを使っている方が多いと思いますが、これも又、その年式によって、車が変わるように、オイルも変わっていくのです。

 だから、今まで10W40だったオイルが、規格が変わったら15W50になった、なんて例もあります。オイルのメーカーも純正指定を取るために、その時代に合ったオイルに変えていってしまうのが現状です。それに本国と日本の気候の違いもありますし、純正指定だからといって安心は出来ません。特にオーバーヒート気味になる車は注意してください。

 実際に油圧切れをおこしてエンジンを壊した方もおられます。 よく安いオイルを早めに交換すれば大丈夫と言われていますが、それは間違っていると思います。それは、高くていいオイルを入れてみればわかります。特にスポーツ走行を好む方、夏場の高速道路の走行後、料金所などで油圧の低下と油温の上昇に違いがはっきりとメーターにでます。いいオイルは、油温の上昇も少ないし油圧の低下も少ないです。当然、飛ばしている時のエンジンへの負担も少ないです。油温の上昇が少ないとオーバーヒートも減ります。また、油温の上昇が少ないとオイルの老化も遅く耐久性に優れていると言うことです。たとえば、1000円のオイルを4リットル3000km毎に交換すると15000kmで2万円かかることになります。これを2000円のオイルを5000km毎にすると2万4千円というわけですが、交換工賃を考えると差はなくなります。

 私が今好んでお勧めしているのは、レッドラインです。確かに値段は高いですが、性能は保証出来ます。

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謎の液体

 この下の赤と言うかピンクと言うか透き通った液体が何だか分かりますか? 街のパーツ屋さんではなかなか見つけられないと思いますが、RED LINE社製のオーバーヒートを防止する為のラジエター液の添加剤です。その名をウォーターウレッターと言います。 これ1本(約500cc)で13リットルまでOKです。つまりほとんどの車がこれ1本でOKということです。レースでの実績では、普通のLLCと比べて夏場で10度から15度も低いと言うことです。ウォーターラインの中で一番熱い燃焼室の付近は、LLCでも気泡ができてしまい、それがオーバーヒートの原因となっていますが、その気泡を分解してしまう性質のものが、入っているそうです。

 ただ、街中を走る車とレースカーとは状況が違います。レースカーは走ったら総ばらし及び点検をしますが、普通の車は常にメインテナンスするわけではありません。レース毎に水を抜くわけにもいかないのです。そうなんです。この液体のもっとも効率よくつかう方法は、水になにも入れず、ウォーターウレッターだけを入れることなのです。とりあえず、6ヶ月は保つらしいです。一応錆止めも入っています。しかし、冬場は、これだけでの使用は危険です。効果が無くなった時に、エンジンが凍り付く可能性がありますのでLLCと混ぜって使ってください。当社のお客さんには、夏場もLLCと混ぜて使ってもらっています。それでも針一つ分位は下がります。ラジエター液の交換時には、是非ためしてください。ちなみに、一本2100円(税込)です。これぐらいの金額だったらダメでもいいや、と言うお客さんがほとんどなのですが、ほとんどのお客さんが「もう一本ください」となります。アルピーヌ、155、デルタ、164、テーマ832等で効果を確認しています。また、ラジエター液に混ぜるだけなので作業時間もほとんどかかりませんので、お近くに来た方は、是非お立ち寄りください。

water wetter

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全日本GTレース

 全日本GT選手権、通称GTレース。やっぱり箱のレースはおもしろい。限られたレギュレーションの中で車の性能を目一杯引き出して走る姿はかっこいいと思います。昨年は、GTR、スープラ、NSXなどの日本勢に混じって、外車も数が多くなってきました。

 GT500クラスでは、ディアブロやバイパー、911。GT300クラスでは、ルノースピダー、F355、BMW M3やキャバリエなどが出場しました。どのマシンも主立った成績は残せませんでしたが、日本でのレースなのでレギュレーションなどの問題が多く、出場していること自体大変な事だとおもいます。

 特に、28号車のF355。この車をメンテナンスしている工場の方々にはお世話になっているし、苦労話も聞いているので応援しています。3500ccもある355が2000ccのシルビアやMR2についていけないかと思っている方もいると思いますが、レギュレーション、パーツの少なさ、予算などいろいろな問題があるので、仕方がないのです。

 もしリストラクターが外せて、エンジンの性能を100パーセント出せたら、きっとトップを快走してくれることでしょう。頑張れ、イタリア車、フランス車!

97年仕様F355

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THEMA832

 FiatとRenaultの輸入元にいた時に、整備で832をいじった事があるのですが、それまでアウトビアンキA112や、パンダ、サンクといった小型車、大きくてもクロマやルノー25といった車しかいじっていなかったのに、この車を任されてかなり気合いをいれて修理したような気がします。音も勇ましく、エンジンルームもデザインされていて、もの凄い車だと思っていたものです。

 自分で工場をはじめて、仲の良いお客さんが購入してから本格的にさわり始めて、またひかれるものがありました。当時、クロマの4気筒のエンジンルームに8気筒のFerrariのエンジンが載っているのがものすごく不思議でした。とりあえずエンジンをいじるときは降ろした方が早いだろうとおもっていたのですが、タイミングベルトを交換する事になりとりあえず降ろさずにチャレンジしてみたところちょっとした工夫で降ろさずにできてしまいました。確かに、エンジンを降ろしてきっちりと整備した方が良いのかもしれませんが、降ろしたことによって出てくるコストや不具合を考えると、降ろさないで出来るのだったらそうした方が良い場合もあります。

 日本での発売当時、世界で一番美しい音を奏でるセダンと言われ、無駄な空吹かしをしたものですが、今でもアルファ164QVと共にいい音を奏でてくれるのでうれしいかぎりです。ただ、逆に今の車にこの2台を越える車が無いのは寂しいものです。

フェラーリ製エンジン THEMA inmani カムスプロケット Vバンク

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見積もりについて

 特にうちみたいな小さなショップでは、細かな見積もりを出すのは難しく大まかな見積もりになってしまいます。最終的に、いくらかの誤差はでてきます。もし予算がギリギリの場合は、逆に予算を指定してもらって、相談した方がありがたいです。他のショップでの見積もりを見せられても困ります。どこまでの見積もりかわからないし、単純に値段だけで比べられるのは、気持ちのいいものではありません。又、車の程度によっても見積もりが変わるのは当然と思ってください。後、板金やエンジンオーバーホールなどの時間のかかる見積もりの場合、1〜2割の見積もりを頂く場合があります。もちろん作業を行う場合は、頂きませんが、作業をしない場合、少しでも正確な見積もりをお渡しするためにある程度分解したり作業を進めたりしますので、ご了承ください。

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Renaurut5TurboU

 久しぶりにRenault 5 TurboII(通称TurboII)をいじりWRCが何でもありだった時の事を思い出しました。あのころは、まだ、4駆がでておらず、FRの車(たとえばフォード エスコートやフィアット131など)が活躍していた時にFFの車のミッドにターボ付きの過激なエンジンを載せた車を出し話題を呼んだものです。ラリーでは、結局タイトルを取れなかったと思いますが、この車を境にプジョー205Rarryやデルタなどがでてきて、もの凄く過激な方向に進んだと思います。ルノーのディーラーの時、何台かメンテナンスしたのですが、本当に凄い車でした。初めてみて、ベースの5とはまるっきり違う車と言うことを知りました。なにしろ、フレームですらファイバーで作られておりフェンダーなんて手作りではないかと思わせる程でした。でもさすがにRarryに勝ために作られただけあって以外と慣れてしまえばメンテナンスしやすいものです。ただ、悲しい事にほとんどの車が、本調子ではなく、我慢して乗っているのが残念です。ドッカンターボという言葉もこの車からできた言葉ではないでしょうか?

トリプルプレートクラッチ クラッチオーバーホール中 TurboU フロントセクション

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